

学校法人徳洲会は、「生命だけは平等だ」という理念を同じくする徳洲会グループの支援により、令和元年9月に創立されました。
創立に際し必要となる基本財産の多くが株式会社徳洲会より、又一般社団法人徳洲会による寄附を原資とさせていただいております。ここに、改めて御礼申し上げます。
グループの理念の原点は、創設者である德田虎雄名誉理事長が小学校3年生のとき、弟が医者に診てもらえず亡くなった悲しい経験です。そのときの思いが徳洲会グループを作り上げてきました。
湘南鎌倉医療大学は、次代を担う質の高い看護職の育成が急務であるため、看護学部からのスタートとなります。医療大学構想は10年以上前から始まり、二度頓挫していますが、“三度目の正直”で、ここまで来ました。大学の開学は、徳洲会の長年の夢でありました。
「生命だけは平等だ」は世界で通用する理念ですが、残念ながら実践されているとは言い難い状況にあります。国境、肌の色、宗教などを超えて「生命だけは平等」であってほしいと強く願っています。この精神で、視野の広い看護学生を育てていく考えです。
皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
学校法人徳洲会
理事長 鈴木 隆夫
「生命だけは平等である」という建学の理念のもと、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療・ケアを受けられる社会の構築を目指し日々研鑽する医療人を育成する」ことを目的として湘南鎌倉医療大学は2020年4月1日にこの鎌倉の地に大学の歴史の一ページを記します。本学の開学に当たっては理念を同じくする徳洲会グループの全面的なバックアップを受けており、このことは看護学実習においてその組織力が存分に発揮されます。
学校法人徳洲会である強みは、学内で学修した講義・演習を、同じ理念を持つ病院・各施設で実習できることです。看護学教育の大きな部分を占める実習については病院・施設はすべて大学から60分以内に位置し、大学と各施設が密接した関係が保てる環境にあります。
また、地域にある各施設は入院していた病院と連携をとっており退院後、関連ある訪問看護ステーションから在宅看護へとつながっている、あるいは自宅に帰る前に介護施設でリハビリを実施して自宅に戻るなど、病院と連携の取れた地域包括ケアシステムがすでに機能しているところで実習できること等、現在の社会背景の動きとともに学生の理解が深まる状況ができていることがあります。
教育の特色は、人としての成長を支えるための教養科目に着目し人間理解を進めると同時に、人とのコミュニケーションをとれるようになることやあらゆる年齢層、あらゆる健康状態の人、多様な生活をしている人々をケアするために必要な教養科目を設定しています。大学で学修した多様な科目を基盤として社会の動きをよく観察し自分のアンテナを磨いて様々な変化を感じとり看護実践に生かしてもらえると嬉しいです。
また他大学にないユニークで特色ある授業として「島嶼看護」「鎌倉の文化と歴史」「災害看護」「体験学習」等をカリキュラムに盛り込みました。
これからの看護は施設内看護のみならず、自宅で生活しながら療養生活する人々へのケア・生活援助が重要視される時代へと変化しています。本学はいつでも・どこでも・誰でもが最善のケア・援助が受けられるよう、様々な地域特性を踏まえ地域においても活躍できる看護師の育成にも力を注いでいきたいと思います。
学部を立ち上げたばかりですが、看護実践者としての知識・技術をより深く広く探求していくためには、大学院教育が必要です。学部の発展と大学院立ち上げに向けた意欲的な活動にご期待ください。